【旅館を盤石にするための・・ブランド考】
全国で乱立するホテル建設を横目に
従来型の旅館は、
家族経営ならではの固執
大きな施設の維持修繕も思うようにできずに、
だましだまし経営をしているところも少なくない。
そこに急激な業界の供給バランスの変化に
顧客ニーズを捕えようも
資金なくして、万策尽くし
歴史ある系譜を受け渡す試練を選ぶケースも
後を絶たない。
なぜ、そうなるのか。
その前にできることがないのだろうか。
個々の事業は色々とある。
関係者との力関係で、
本来、できるはずのことも
できないと思い込んでしまっていることも
「えっ、そんなことができるのか!知らなかった!」
と言われることが良くある。
実際、ご縁あってお話をお聞きすると、
巷で言われている、M&A=事業承継を謳う支援では、
(※本来は、事業承継はM&Aのことではありません。)
完全に当事者の想いを理解をせずに、
しようともしない取り巻く関係者に
あれよあれよと進められてしまっているケース
(※当事者支援者に自覚がないことも・・・)
逆に、資金の緊急時にも関わらず、
2年越しにだらだらと進められてしまっているケースもある。
(※残された資金がどんどん目減りしていき、私財をも投げ打つことに・・)
そして、時には、家族の平和を壊してしまうような
親族間の醜い争いを露呈してしまうようなケースもある。
(※いざ次の権力の座を仕留めようと、財産権を押さえようと、
私利丸出しのことも・・)
誰かだけ・・・のための支援には、このような弊害がでてしまう。
「せめて1年前にお目にかかれたら良かったですね。」
ということは、多々起こっているのである。
ここに至る個々の事業は、関係者の数だけ色々ととある。
そのなかで、事業の『ブランドBRAND』を意識したときに、
一縷の光を見つけることができる。
ブランドBRANDを意識したときにすべきこと。
事業の承継をばねに、歴代続けてきた旅館が
家族・親族がより良い関係を作っていく
ファミリーセラピーをも加味した事業の承継だ。
関係性が風紀を富貴にする
富貴な風紀が良いサービスと財を巡らせる。
それが館を作りファンを引き寄せる。
ブランド軸を強固にするための、
ファミリーの結束力。
先祖代々受け継いできた家の系譜を守る
事業を未来に繋げていこうとするファミリー家の結束力。
それが必要だと真に思うのである。
今回は、前回の対談から一歩進めていくため、
旅館の事業承継を一体で経営・ブランド構築していこうではないか
という、原点に戻り、筆を執らせていただいた。
旅館のブランドとは何か。
この地域でこの旅館が営業していく意義を
祖先を供養するこのお盆の時期に考えてみてはいかがでしょうか。
週刊ホテルレストラン 2018年8月3日&8月10日合併号
岩本編集長の大力作『THE BRAND』より
ネクストステージ コンサルティング
代表 大山美和